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  博多祇園山笠 (全般)
 
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山笠の構造
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山笠は釘を使わずに、栓と楔、縄で組み立てられます。また部品となる木材はその役割や機能に応じて材質が異なります。昔から変わることなく今に伝わる山笠の構造は激しい衝撃にも耐え、しかも機能的にできているのです。



山笠大工 故徳重純司氏制作
1/10 博多祇園山笠模型


山台 (木製部品)
舁棒(かきぼう) 山笠を担(いな)うための6本の棒です。長さは大黒流のもので約5m50cm。両端には磨き上げられた真鍮製の鼻環(はなかん)がつきます。
両外側の2本が「一番棒」、その内側2本が「二番棒」、最も内側の2本が「三番棒」です。
材質:

一番棒の山笠側面部に被せる部品です。これを使用しない流もあります。この部分は「胡瓜舁(きゅうりがき)」とよばれています。
棒ぐり 舁棒を受ける部品です。舁棒の形に刳られています。
棒ぐり受け
 (棒受け)(貫)
棒ぐりの土台となる部品です。堅い樫の木が使われています。貫(ぬき)ともよばれます。
胴差し(貫) 脚を繋ぐ山笠側面の部品です。貫(ぬき)ともよばれます。
台脚(だいあし) 山笠を支える4本の脚です。
束(つか) 貫の中央に縦にかんでいる部品です。
方杖(ほうづえ) 山笠の外側に、棒ぐり受けの端と脚を斜めに繋ぐ棒です。丸棒に小縄を巻いて仕上げます。  
への字 脚下部を繋ぐ部品です。樫の湾曲した部分を材料にし、舁き手転倒時に逃げる空間を確保します。
火打ち 脚下部を対角線に繋ぐ丸太です。
枝折(しおり) 山台の上に置く板です。この上に杉壁や人形台など、装飾がされます。  
※使用する木材は大黒流の場合です。





山台 (他部品)
棒〆縄 舁棒と山台を固定する太い麻縄です。長さは50m程あり、表(前側)と見送り(後側)に1本ずつ使用します。大黒流は山笠大工と各町取締らの手によって棒〆を行います。
八つ文字縄 4本の脚上下に対角線に張る荒縄です。水を含むことによって収縮性がうまれ、山笠が衝撃を受けても歪みを直す役割を果たします。
八つ文字縄は熟練した山笠大工らによって掛けられます。山笠大工は追山が終了して山崩しをおこなうまで常に山笠のことを気に掛け、円滑な山笠行事遂行に大きな役割を果たします。
棒縄
  (鼻取り縄)
一番棒(両外側2本の舁棒)の両端に取り付けられる荒縄を束ねたもので、山笠の舵をとる鼻取りが握ります。
胴金(どうがね)
  (鉄沓)
山台の脚に取り付ける鋳物です。予備を含めて毎年10〜12個ほど製作されます。
お汐井枡 7月1日のお汐井取りで当番町が取ってきた筥崎浜のお汐井(真砂)を入れた枡です。山台の中心にぶら下げます。






装飾関係・その他
杉壁
 (すいかべ)
山笠の四方に取り付ける竹の網代に杉の葉を挟み込んだ壁です。麦わらに赤い布を被せた装飾は「てっぽう」とよびます。杉壁の赤い布は「赤へこ」とよびます。7月11日頃に表と見送りの杉壁を内に引いて台上りが座る場所をつくります。
台幕 山台の周囲に取り付ける祇園宮と櫛田宮の紋が染め抜かれた幕(大黒流の場合)です。据山の時は朱、動くときは紺のものに付け替えます。
左巻き 杉壁上部の「横笛」に巻きつけ装飾する2色の帯状の布で、据山(すえやま)の時は茶・白、動くときは浅葱・白のものに巻き替えます。横笛の竹は笛竹とよびます。
しなえ 山笠の見送り側に斜めに立てる台差し旗です。祇園宮の紋や流名などが染められています。据山の時は朱、動くときは紺のものに差し替えます。
標題板 流名と山笠の標題を書いた板です。杉壁に取り付けます。
御幣(ごへい) 御神体となった山笠のしるしです。櫛田神社の御神符と一緒になっています。
承天寺御札 人形台の辺りに取り付けます。外からは見えません。
赭熊(しゃぐま) 据山の時、見送り(後側)中央に立てます。元来は禅宗の道具で、山笠期間外は博多歴史資料館(櫛田神社境内)で大黒流のものを見ることができます。
破魔弓 据山の時、赭熊の両側に魔除けのために立てます。
二引旗
 (にびきばた)
山笠の最上部に取り付ける2本の線が引かれた旗です。
御宮(指しもん) 「櫛田宮」「祇園宮」「大神宮」と書かれた山笠上部の指し物です。奇数番号の山笠(差し山)に取り付けられ、偶数番号の山笠(堂山)には付けません。
人形(飾りもの) 毎年新たに制作される山笠の人形を手がけるのは、博多の文化を継承する博多人形師です。
大黒流の人形は置鮎正弘氏、または置鮎琢磨氏が制作します。昭和40年代までは置鮎與市氏でした。なお、過去には人形でない飾りものがついた年もありました。



八つ文字縄を上から見たところ 台脚、棒ぐり、棒ぐり受け 束(つか)
への字 火打ち
棒縄(鼻取り縄) 棒縄(鼻取り縄) 胴金(鉄沓)
横笛 御幣 承天寺御札
左巻(茶・白) 左巻(浅葱・白) 杉壁
鼻環 山台(表) 山台(右肩)





平成5年




平成4年




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